みんなだいすき!ドラゴロ~

やあ、ぼくの名前はドラゴローです。
ぼくは電子包丁のオリジナルキャラクターとされてはいるけど、
実際のところはは既存作品の登場人物を模範されて作られた電子廃棄物です。
みんなよろしくね♪

今日はぼくの休日を紹介するよ♪
良い子のみんなには寂しくて眠れない夜なんてないだろうけど、
ぼくはね、そういう夜には惚気けた歓楽街にある行きつけのバーへ行くんだ♪

ドラゴロー行きつけのバー『YOU-2』にて

レコードから聞き慣れたジャズが流れる。酒臭い匂いの漂うそのバーのカウンターで、私は一人呑んでいた。
ふと、私から2,3席離れた隣で、同じように一人で呑んでいる女性を見つけた。私はすかさず、髭面のマスターに注文する。

マスター、あのお嬢さんにホワイトレディを一杯、ぼくのツケで。
ぼくにはスピリタスをでっかいジョッキに入れたやつください。お嬢さんのツケで。

お嬢さん、話をひとつ聞いてやくれませんか。
ぼくが幼稚園にいたころ、お遊戯会で演劇があったんですよ。いや、お遊戯会って大抵演技するか。ま、それはいいんですよ。
それで、本番の発表前、舞台裏で騒がしいお友達を黙らせる為、人指し指を唇に当てて「シー」ってやってみせたんです

そしたら、「なんでドラゴローくん、豚のモノマネしてるの?」って言われちゃいました。

ジム・キャリーにもこんな日があったはず。
お嬢さん、なんで私がスピリタスをジョッキで頼んだかわかりますか?

お嬢さん、乾杯。

私は呑んでいたのではなく、呑まれていたのかもしれない。
その街は、甘ったるい香水の香りが充満していた。